【版権物ショートストーリーです】今日も圧倒的なパワーストロークで津波をプールサイドに引き起こしていた早苗さん。
彼女が泳ぎ始めるともう誰も一緒に泳げなくなるほどだった。
ビルドアップも凄まじい勢いで進み、
圧倒的高密度な筋肉の影響で泳げなくなるのではと思いきや、
タイムは伸び続けるだけであり、彼女はジム内で大津波の女鯱と呼ばれていた。
彼女が普段どんなトレーニングをしているか、興味を持っていた。
ジムのオーナーによると秘密のトレーニングルームがあるのだという。
どうしてもその現場を見たくなった私は何とかオーナーを説得し、
秘密の鍵を入手した。
「どうなっても知らないぞ」
オーナーには何度も釘を刺された。
ある夜、私は早苗さんと二人になるまでジムに留まり、
先に帰るフリをして、早苗さんがその部屋に入るのを待った。
彼女は競泳水着のまま、秘密のトレーングルームに入り鍵を閉めた。
その数十分後に私はこっそりと鍵を空けて中に入った。
その瞬間、ムッとサウナのような熱気と蒸気が身体を包み、
香水やシャンプー、女性特有の汗の匂いが入り混じった複雑な香りが鼻をついた。
薄暗い室内の奥のベンチ台では巨大な鉄塊がリズミカルに上下している。
一体何百キロ、いや・・・何トンあるのか解らない。
とても常人が持ち上げられるような重量ではなかった。
早苗さんだ。
「ふん・・・ふっ・・・・・はっ・・・・・・・あはっ」
色気たっぷりの喘ぐような声で何度も鉄塊を上下している。
興奮した私は思わず声を出してしまった。
その声に反応した早苗さんはピタリと手を止めて、
巨大なバーベルをラックにかけた。
その瞬間地響きが起こり、かなり使い込んだ巨大なベンチ台で元々ヘタっていたがあまりの重みで
ひしゃげてしまった。
極太のシャフトも重みで凄い角度にしなっている。
ベンチ台の上と早苗さんの足元には汗で水溜りが出来ていた。
早苗さんは極限にパンプアップした大胸筋から汗を大量に滴らせ、
「ふふふ・・・・・来ちゃったのね。
気づいてないとでも思ったのかしら?
バカな子ね・・・。
物足りないけど、今日のエサはあなたにしようかな」
早苗さんはベンチから立ち上がり巨大な筋肉塊を躍らせながら、
私の傍まで来てそう言った。
その直後、圧倒的な身体で私は軽々抱き上げられると、
女鯱の餌食になってしまった。
巨大筋肉で何度も攻め上げられ、私の意識はどんどん遠のいていき、
最後にベアハッグで背骨を折られてしまい、
意識を取り戻した時は病院のベッドの上だった。
致命傷でなく、全身の骨を折られたりした訳では無かったが、
もう二度とあの部屋を覗けそうにない。